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「労基署の活用」
賃金未払いは明らかな労働基準法違反であり、使用者には30万円以下の罰金が適用されます(法120条1項)。悪質な場合には使用者は送検され、刑事罰が課されることも十分あり得ます。
労基署に未払い賃金の法違反があるという事実を申告すると、会社に対して調査に入り、問題が認められる場合には賃金の支払を勧告することがあります。
● 申告の方法は3つに大別され
@
労働者が労基署と使用者の両者に対して氏名を明らかにして行うもの
A
労基署には氏名を明らかにするが、使用者に対しては匿名で行うもの
B 両者に対して匿名で行うもの
@については ( )さんの賃金について未払いの可能性があり、法違反の可能性がある・・・
とピンポイント調査することが可能になります。そのため処理はもっとも迅速になります。
Aについては、未払い賃金の法違反であることを使用者に告げて調査することが出来ないため、支払実現までに相当の期間を要することが多くなっています。
Bについては、「情報提供」の域を越えることが出来ず、労基署が調査に入るのか、否かということ自体、不明になってしまいます。
@Aについては約1ヶ月程で調査に入り、その結果を本人に伝えるという扱いになっております。
労基署に申告する場合に重要でありお勧めするのが、未払いの額を各資料による根拠を基に算定し、会社に対して内容証明などで請求しておくことです。申告を行うにしても、その根拠や金額が判らなければ、労基署としても対応が難しくなってくるからです。
こういう資料があり、請求したが、今現在も支払が無いという証拠を準備しておくことが重要になってきます。迅速な処理が期待できるからです。
残業代未払い
残業代未払いについては、上述の30万円以下の罰金(法120条1項)に加え、36協定を締結せずに時間外労働・休日労働を行わせた場合の罰則6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金が課される可能性があります。
労基署への申告については労働時間を証明するタイムカード等が重要になってくるのは上述の通りであります。
退職金・ボーナス未払い
退職金・ボーナスについては基本的に任意恩恵的な給付のために就業規則や労働協約・労働契約に支給の根拠が求められてきます。根拠が無い場合には基本的に、確定した賃金とは言えず、支給するか否か、また支給額についてもっぱら使用者の裁量に委ねられています。ただし、慣例的にその支給が行われている場合には、賃金としての性質が認められ、その請求が可能となってきます。慣例的に支給が行われている場合には、その支給要件と額の証明が大切になってきます。
「未払賃金立替払制度」
企業倒産により賃金が支払われないまま退職した労働者に対して、未払賃金の一部を立替払する制度のことです。
労働者は、未払賃金の額について、法律上の倒産である場合には破産管財人等による証明を受けたうえで、独立行政法人労働者健康福祉機構に立替払の請求を行います。事実上の倒産の場合には労働基準監督署長による確認を受けたうえで、独立行政法人労働者健康福祉機構に立替払の請求を行いますが、これは破産宣告等がなされた日又は監督署長による認定日から2年以内に行う必要があります。
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